山も谷も人生も

悪性リンパ腫疾患ガンサバイバーのブログ

ステロイドの副作用と離脱

※薬の副作用は個人差があり、あくまで私の場合の記録です。

胸と腹部で腫れているリンパ節の炎症を抑えるためのステロイド剤を、10日間経口することになりました。

以下、服用中に気づいた私の副作用です。(個人差あります)

プレドニンステロイド)を飲んでいる間、左胸辺りの圧迫感と左肩の張りは取れ、手首と手の強張りもラクになりましたが、体のキレがすっかりなくなりました。

ちょっとした段差が怖く感じられて足をはみ外して怪我などしないように動作もゆっくりになりました。丹田に力が入らず歩いていても足元がふわふわしてました。やや貧血気味だったかもしれません。

ステロイドの副作用は食欲増進、便秘や下痢、体重増加、血糖値が上がりやすい、むくみやムーンフェイスになりやすいそうです。私の場合、薬を飲む前から胃の圧迫感があり食欲がほとんどなかったのですが、薬を飲んでも症状は変化なく食欲増進にはならなかったです。

関係があるかわからないけど、経口を始めて4〜5日目あたりからいつもより光が眩しく感じられました。

それと、ドクターから気をつけるように言われていた離脱症状。急に強い薬を止めることで出る症状は強い関節痛、頭痛、吐き気、血圧低下、皮膚の痒み腫れなどが見られるようです。

ステロイドが飲み終わってからの離脱症状はまた追々書いていきたいと思います。

準備

生検から次の診察まで2週間程の過ごし方です。一人暮らしなので入院→退院してきた後の療養生活が心配で、それを中心に準備をしていました。入院の準備はもちろん、抗がん剤で抜けるであろう髪の変わりのウィッグや室内用と出かける時用の帽子、保冷剤の追加、水、冷風器を購入し、5日分くらいはなんとかなる冷凍弁当の発注など、同時進行で入院前に前倒しで出来る仕事を片付けたりと本当に忙しくしてました。

今年の1月まで山歩きしていた私は登山する前に必ずやることがあります。初めて行く山はもちろん、行き慣れた山でもバリエーションルートを使うことがあれば、ルート、地形を調べて、周辺の情報、地元警察への登山届の提出、当日含め前後の天候のようすなど調べ入念に準備をしてから山へ入ります。なのでソロであっても、山で遭難したり大きなケガをしたり困ったことはありません。当日は歩くことに集中できて景色を楽しむこと、花を愛でることが出来るのです。

今、その時と似てるなと感じます。自分の病気と向き合いながら、わからないこと不安なことはひとつずつ調べて潰していって、先のことを想像して準備をする。もちろん治療が始まれば山とは違うからその都度臨機応変に対応するしかないことがたくさんあると思うけど。

怖いからこそ正しく怖がるってとても難しいし、他人から見たら私のやってることや準備に漏れや無駄があるかもしれないけど、この2週間の準備期間は「私が未来の私のために今できることをする」という前向きな気持ちだけが原動力でした。

受け入れと自覚

6/13は左腋窩リンパ節の腫れている部分から組織を採取する生検手術でした。緊張しながら生まれて初めて手術室台に上がり部分麻酔で切除、時折使われる電気メスで何か焼いてる匂いに気絶しそうになりながら、神経に触ったのか二の腕に走る電気のような痛みがツラくて何度か「痛いです」と言ってました。

告知からしばらく心が追いつかない状態だっけど、ぼんやりしてられないと気づいてメモをこまめにとったり、入院の準備と退院後の生活がスムーズにできるようにしておくこと、部屋で過ごす時の暑さ対策、抗がん剤の副作用の情報収集、お金の心配、生命保険の問い合わせ…動き出したらとにかくやることが多くて焦りました。これが直面する現実なのです。

がんになってしまった→悲しい、どうすればいいかわからない→相談したくても周りに誰もいない、何も手につかない→気持ちが追いつかない→現実逃避、不安、恐怖の繰り返し、これも現実です。私は現実に起きていること、起きるであろうこと、それに対する対策を調べできる限り準備するということをひたすら書くことで不安やストレスを潰していきました。

それをすることで自分が悪性リンパ腫を患い血液のがんということを知ってやっと受け入れ、私は病気になったんだと自覚できたんだと思います。

私はなぜか、頑張って治療するぞ!とかガンと闘うぞ!というファイトは全くないです。

でもあきらめてはいません。治療するからには治りたい、治してまた普通の生活を取り戻したいと考えています。しぶとく、あきらめずに少しずつ進んで乗り越えたいと思います。

 

外来検査の日々

告知の翌日から、血液内科と呼吸器内科を掛け持ちで行ったり来たりしました。血液内科で診察と血液検査の結果と今後の検査と治療スケジュール、呼吸器内科で生検手術のスケジュールと説明…メモをとりながら聞いててもどこか他人事な自分がいました。今はどこも痛いところがないし熱もなくて動けていて、午後から出勤する予定だしと、ガンの告知を受けても半分以上普通の生活もあるからそう簡単に心が追いつかない日々でした。

別のセンターでPET-CTと造影剤CTを受けたり、毎度の血液検査と足のエコー、初めての骨髄穿刺…とにかくやることが多くて6月の1週目は会社より病院へ行く日がほとんどでした。

このころまだ夜はバイトもしてて、何度も休んだりすることになるので治療のスケジュールがざっくり出たところで悔しいけどバイトは辞めることにしました。一緒に働く人たちに恵まれて楽しかったから続けたかったけど残念でした。

病気は健康だけでなく、自分が楽しいと感じるものや積み上げて来たものを失ったりするんだと身をもって体験しています。もうこんなツラい思いはしたくないです。

きっかけは健康診断

1年半ほど前から、疲れやすくなっていて年齢のせいか更年期か、それとも掛け持ちしているバイトがとても忙しいから疲労感が抜けないだけかなと考えていました。(熱などはありませんでした)

3月に受けた3回目のワクチン後あたりから左腋窩のリンパ節が大きくなり見た目にもちょっとおかしいとなってた矢先、ちょうどキャンセル待ちしてた健康診断に空きが出たので受診。

健診が終わってからのドクター問診で、さっき撮影した胸のレントゲンと腹部エコーの画像を見せられてすぐに再検査した方がいいと言われてその場で、造影剤CTの予約を入れてもらいましたが、混んでて5/31とのこと。私も仕事が立て込んでいたからその方がいいかなと考えて、他の病院へ行くことなく待ち再検査を受けました。

6/6に結果を聞きにいくと、消化器内科のドクターから悪性リンパ腫の疑いがあるので専門科のある病院を紹介しますと言われ、同日午後から紹介してもらった別の病院の血液内科ですぐに血液検査と触診と問診、先生が画像を見ながら

悪性リンパ腫の疑いですがほぼ間違いないです」と告知されました。

実はネットで自分の症状を調べていて、最悪それに当てはまるかもと頭のどこかにあったけど。正解を確かめに行った感じになりましたが先生から言われるとズシンときました。

そして、心が追いつかない状態で検査の日々が始まりました。