山も谷も人生も

悪性リンパ腫疾患ガンサバイバーのブログ

保湿

抗がん剤を使うと副作用として現れやすい、皮膚トラブル。爪も肌も薬剤の影響を受けやすいらしいのでケアが必要みたいです。

副作用の症状が出てから対応では遅くかと言って専門の業者で買うと市販の3倍くらいするので、敏感肌用の全身シャンプーとオーガニックの保湿オイル、爪用のオイルを使い分けしています。それと口の中のケアも必要になります。口腔内の乾燥を防いで口内炎や雑菌の繁殖に気をつけることが大切なようです。

私の場合ですが、口腔内は普段から定期的にかかりつけの歯科に通っていてリステリンを使いケアしています。爪は巻き爪ケアに行っているサロンで話をして教えてもらった保湿オイルを使ってます。肌に関しては普段から特にアレルギーはないのですが乾燥肌なのでハーブ由来のオーガニックオイルで保湿することにしました。

これまで肌に関しては無防備だったし高い商品もあるので必要あるかとても考えましたが、「自分はいつもと違うから何が起こるかわからない」ということを意識して準備しました。抗がん剤の副作用で爪や皮膚に副作用が出る人もいます。脱毛に関してはどうにもならないのでウィッグに助けてもらうことにして、皮膚や爪などの変色はできる限り対策したいと思ってます。

私は治療しながら働くということを選択肢に入れているので外見のケアもしっかりやっておきたいと考えています。特に美人でも可愛くもないけど、せめて身綺麗にしていることは自分にとって心が軽くなるような気がするからです。ささやかでも未来の自分のために今できることをしておきたいです。

投薬開始

6/28から入院しています。

私の悪性リンパ腫の病理分類はろく胞性リンパ腫で病期はステージⅣです。R-Benda療法をするとのことで、今日はまず、吐き気止めを入れ、15分後にベンダムスチンという薬剤を10分投入しました。吐き気止めを入れても少し胸の辺りがムカムカしてます。

自分でできる対策としては…

●足先と指先に痺れが来ないようにマッサージ

●喉、口の周りも水を飲んだり顔のマッサージ

●皮膚が乾燥しないようにオイルマッサージ

副作用は薬をやめない限りずっと続くので、出来る限りしっかりやっていきたいと思います。

そして引き続き水点滴。入院してからずっと血液をきれいにする水点滴をしています。針刺したまま、これがいちばんストレスかも。あと一回翌日にベンダムスチンを投与して水点滴をすれば、7/1あたりには一旦抜けそうなので少し楽になるかなと思います。

点滴中は妄想登山して副作用に対する意識を飛ばすことに集中しています。

Cancer gift

ガンになってよかったなんて思えないけど、気づいたことはあります。健康と思って過ごしてきた時は見えてなかったこと、意外とサポートしてくれる人がいるということ、失うものが多いこと、自分が痛みに弱いこと、諦めが悪いこと、生きたいという欲があること…

外国ではキャンサーギフトはそのまま、ガンになった人へのプレゼントの意味。役に立つものとか食べ物とか。日本だともう少し曖昧で精神的な気づきや心の変化とかの意味あいで使われるようです。

病院の待合ですごく感じるのは、どんな病気でも人それぞれに思うこと、考えること、向きあうことなどがあり、自分の気持ちと折り合いをつけながら前に進もうとしてここにいるんだなと思うからガン患者が特別というわけではありません。

私の場合は、ガンを患ってみて今まで気付けなかったことに目がいくようになったということで、特別なことではないんだなと感じます。だから自分の病気をしっかり考えて向き合って治療したいと思えるようになりました。

決してギフトでも特別なことでもないと思ってます。

周りのサポート

私には身寄りがありません。賃貸で一人暮らししています。これまで大病も怪我もしなかったのでサポートは必要なくなんでも1人で片付けてました。遠方に住む妹がいますが商売をしているし忙しいので滅多に会いません。仲のいい友達は山友さんくらいで県外に2人、ガンになったから病院に付き添ってなんて言える距離ではありません。

そんな私にも10年ほど付かず離れずして付き合っているパートナーがいるんですが、今はこの人を頼りにしています。健康診断の再検査以降、病院で付き添えるときは必ずそばにいてくれます。ごはんを作ることは全く出来ませんが、彼なりのやり方と出来ることでサポートしてくれていてありがたく思っています。

親のように1対1で何から何までサポートしてくれる人はいませんが、出来るところだけを出来る人にできる時に頼む、サポートしてもらうこともありなんだなぁと感じました。「何かあったら言ってね」と言ってくれる言葉を信じて、頼みたいことがあるときはお願いしようという勇気が湧きました。

友達から指摘された「がまん癖」、こんな時は発揮しなくていいとのことです(笑)とはいえ長年のくせでどうしても、心配かけてはいけない、迷惑かけてはいけないと考えがちで自分でなんでもやってしまおうとする…その癖を封印するように強く言われました。人は人から頼られると嬉しいんだよと言われたときにハッとしました。私もそうだなって。頼ってくれて嬉しい、ありがとねと思ったこともあります。

たぶん私が今まで人に頼れなかったのは、何か言って断られるのが怖かったからだと思います。言ってみてダメならダメでいいじゃない、他の方法を考えようでOKなんだろうなと思えたときから心が軽くなりました。…いや、たぶん図々しくなったのかも(笑)

人に頼ることの大切さに気付けたのは、病気になり不安と怖さの波の中で失うものがたくさんありすぎると泣いてばかりいたときに、サポートしてくれる人がそばにいて山友さんから励ましの言葉があったからです。人から教えてもらう病気の情報や経験談などが手に入るようになり心が整理されて落ち着きを取り戻すことができました。

強がって1人で頑張ってるつもりで生きてきたけど、やっぱりよく言うように人はひとりでは生きていけないという言葉の本当の意味をこんな形で噛み締めることになりました。

働きながら治療する

先日、地元にある総合病院のがん相談センターへ行ってみました。働きながら治療する就労のことも聞いてみたかったからです。

告知以降もダブルワーカーで働いていたのですが、さすがにシフト制のバイトは辞めましたた。それが心残りです。

告知以降、メインで働く会社の人たちにもカミングアウトして特に隠したりしてません。私が勤める会社では、ガン患者が治療を続けながら勤務する前例がありませんでした。

検査があれば半日や1日、今後は入院予定なので3週間くらい休むことになるし、ガンの治療はそれで終わらないから数週間に1度抗がん剤治療のため、また休んだり検査したりでしばらくまともに出勤できない日が続きそうです。

その辺りの不安を相談員の方に話してみました。そしたら、「仕事はなるべく辞めないで続けてください。周りの目が気になるし迷惑かけてるなと感じることがあるかもしれないけど。でも病気になったのはあなたのせいではないです。だから遠慮せず居座っていていいんです。」と。それを聞いた時、そうだった、私はガンになりたくてなったわけじゃない、じゃあ会社が何か言ってくるまでしぶとく居座ろう(笑)と決めました。今後は精神的な負担になったり治療費が払えなくなるほど減給されることがあれば、その時にまた考えようと思いました。

念のために、相談センターで毎月あるハローワークの出張相談なども教えてもらったので、その時は活用したいと思いました。ガン患者の受け入れや治療などで休みの都合をつけてくれる理解のある会社はかなり多いと聞いています。それまでの自分のやってきた経験を活かしながら出来る仕事とのマッチングもしてくれるとのことでした。

私は病気になってから職場の人に「手を貸して」と甘えるようになりました。雑用を頼んだり、出来ることと出来ないことをはっきり伝えたり。相手にしてみたら受け入れ難いこともあるかもしれませんが、その時は別な方法を考えればいいと思います。

一緒に働く人たちに病気を知ってもらい自分のことを知ってもらうのは、勇気がいるけどやった方がいいことだと感じます。病気だからやらないと逃げるのではなく、病気だけどやれることはやるよという姿勢も大切なのかなと思ってます。

ガンと告知されても、まずはしぶとく居座る(笑)周りの人も癌と聞いたらやっぱり驚くから少し時間が必要と思います。少しずつ理解してもらえる努力をする、甘える。それでダメなら辞めることを考えればいい。

今いる会社で働きながら治療しようと決めた側の意識が変わらなければ周りは変わってくれないように思いました。

とはいえ、私もこの先今どうなるかわからないので職場にいるのが辛くなる日が来るかもしれないですけど。その時の選択肢を今知っておくのはいいことだと思っています。

助成金のこと

私が住む県では、がんのサポートブックを出していて告知されて戸惑うことが多い患者さんや家族の方の参考になるように地域の医療情報や、これからどうすればいいか、まずは何から手をつけるかなどのヒントになることがたくさん収められていて安心できます。

ガン患者に対して、県や市町村が公的な助成金や給付金を取り扱うことは少ないかもしれないしハードル(条件や申請手続き)も高い場合があるかもしれません。私も何かないかなとずいぶん探しましたが、自分が対象になる給付金はありませんでした。

それでも一生懸命探してひとつだけあったのはウィッグの助成金。これも条件(フルウィッグのみ申請はひとり1回2万円まで)がありますが、私も使うことになるのでウィッグを発注してましたし、助成金の申請書を取り寄せ記入して書類を揃え(ウィッグの領収書や診療明細が必要)郵送するだけにしてあります。

ただし、助成金は予算があるので申請がいっぱいで予算がなくなれば年度内は受け付けてもらえません。そして調子が悪いのにめんどうな申請をして、申請が通っても助成金が振り込まれるまでに数ヶ月かかるのがイライラしてしまいますけど(笑)

ウィッグに関してはガン患者さんが社会へ戻るサポート事業の一環です。働きながら治療することを国が推奨しています。外へ出たいけど抗がん剤の副作用で髪が抜けて外へ出るのが怖いとか、今までと違う見た目で周囲を驚かせてしまうのでは、偏見の目で見られるのでは?というストレスを軽減してくれるものだと思います。病気になっても見た目は大切ですし、外見を整えると心が明るくなることもあります。職場復帰するなら不特定多数の方と顔わ合わせる機会もあり余計です。

病気になり失うものが多く健康な時の体には戻れないことに嘆きがちですが、治療中でもここまでやれるんだと前向きになれることが増えたらいいなと思うのです。

公的な申請は手続きがとにかくめんどうで揃える書類も多いけど信用のためには仕方がない作業だと割り切っています。制度を利用したい場合はその辺りの覚悟も決めて、まずは自治体にガンサポートの給付金や助成金の制度があるか、自分はその対象者であるかを調べたり聞いたりすることは恥ずかしくありません。

今回私が申請したウィッグの助成金申請用紙の裏にアンケートがありました。「助成金の希望の金額」を書いてもいいところがあったので書くのは自由だしということで思い切った金額を書いて今感じていることを書きました(笑)アンケートだから図々しくていいと思ってます。

自分にどんな制度があるか当てはまるかを考えるヒントになるサイト

↓がん制度ドッグ

https://www.ganseido.com/

治療費のこと

ガンの治療にはお金がかかります。任意保険に加入出来る人は癌と診断されれば保険会社から給付があったり、手術や入院の際は手厚い補償が得られると思います。

私は医療保険という掛け捨てタイプの任意保険を契約しています。内容はざっくり言うと、怪我や病気で入院して1日○○円補償があり、その入院後からの通院で1日(回)○○円補償しますと言うタイプのものです。ガンに対しての手術や治療費に関しての補償はないので、そちらでかかる治療費は、会社で加入している社会保険の高額医療費限度額認定を申請して、認定証を発行してもらいました。会社と社会保険窓口とのやりとりなので即日発行はかないませんが、郵送で1週間以内には職場に届きます。

この限度額認定証を利用しても、私の年収だと治療費の持ち出しは毎月約6万円。やりくりの目安がわかりましたが、この他に賃貸なので家賃や生活費がかかりますから、治療費の負担はかなりかなり大きくなります。この観点からも仕事はすぐに辞めない方がいいという話に繋がるのですが、給与で賄えない場合は貯金も切り崩すことになると覚悟はしています。再発や治療が長引けば余計に。そこまで考えると心身が疲労しますが現実です。

でも、お金が払えないから治療をあきらめるのはちょっと違うかなと思うのです。私たちは知らないだけで給付金制度や助成金制度は自分の住む自治体や県などにもあると思います。それを探したり手続きや申請に時間がかかったり、手間取ったり説明を聞くにもめんどくさいですが、知ると知らないでは差があると思います。

市役所に行くのがめんどくさいなら、かかりつけの病院のがん相談センターや他の病院で行なっている相談窓口でも給付金対象者になるかなど教えてくれます。

私的にはこういう窓口がフリーダイヤルならすごく嬉しいのだけど、ほとんどが固定電話なので電話代はかかるのが解せませんが(笑)

わからないことはガン相談窓口で聞くことができます。ガンの治療はお金と切っても切れません。任意保険で賄えない負担を極力減らすため、自分ができることをするのも大切かなと感じます。

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